気管支喘息について

こんにちは、有明こどもクリニック豊洲院院長の「のりちゃん先生」こと、村上典子です。

季節の変わり目や台風が近づくと、気管支喘息の症状が悪化しやすいと感じる方も多いのではないでしょうか。特に台風の時期には、気圧の変化や湿度の増加が原因で、喘息の症状が出やすくなることがあります。

今回は、気管支喘息が台風の時期や気圧の変化で悪化しやすい理由と、その対策について詳しくお話しします。

台風や気圧の変化と喘息の関係

台風の時期や急激な気圧の変化は、喘息患者にとって症状を悪化させる要因になることがあります。その理由を以下に説明します。

気圧の変化による気道への影響
台風が接近すると、気圧が急激に下がります。この気圧の変化は、気道の敏感な人々、特に喘息患者にとって大きな負担となります。気圧が低下すると、気道が刺激され、炎症が起きやすくなり、喘息発作が誘発されることがあります。

湿度の上昇
台風の時期には湿度が急激に上昇します。湿度が高い環境では、ダニやカビなどのアレルゲンが増えやすくなり、これが気道を刺激して喘息の症状を悪化させる要因となります。

気温の変動
台風によって気温が急激に変化することもあります。気温の変動は体の負担となり、気道が敏感になることで喘息の症状が悪化することがあります。

台風の時期に気をつけるべき喘息の悪化予防策

台風の時期や気圧が変動しやすい季節には、喘息の悪化を防ぐための対策をしっかりと取ることが大切です。以下のポイントを参考にしてください。

定期的な薬の服用
気管支喘息の治療には、症状を予防するための吸入ステロイド薬や、症状が出たときに使う気管支拡張薬があります。台風の時期には、特に医師の指示に従い、定期的に薬を服用することが重要です。

室内環境を整える
湿度が高くなるとダニやカビが増えやすいため、エアコンや除湿機を使って室内の湿度を50%程度に保つようにしましょう。また、カーペットやカーテンなどの掃除をこまめに行い、アレルゲンの発生を抑えます。

外出時の注意
台風が近づいているときや、気圧が急激に変化する日には、無理な外出を控えることが望ましいです。

アレルギー管理
気管支喘息とアレルギーは密接に関連していることが多いため、アレルギーがある方はアレルゲンの管理にも注意を払いましょう。食事や生活環境の中でアレルゲンを減らす努力が必要です。

定期的な受診
かかりつけの医師に定期的に診てもらい、喘息の状態をチェックすることも大切です。台風の時期に向けての予防策や薬の調整についても相談しておきましょう。

パパ・ママへのアドバイス

台風の時期は、喘息を持つお子さんにとって不安な季節でもあります。親御さんとして、以下の点に気をつけてお子さんの健康を守りましょう。

子供の症状に敏感になる
咳が増えたり、息苦しそうにしていたりする場合は、早めに医師に相談してください。悪化する前に適切な対応を取ることが大切です。

日常生活での工夫
規則正しい生活とバランスの取れた食事、十分な睡眠が、子供の免疫力を高め、喘息の悪化を防ぐ助けになります。

家族でのサポート体制
家族全員でお子さんの喘息管理をサポートすることが重要です。

気管支喘息を持つお子さんが台風の時期にも安心して過ごせるよう、日常的なケアと早めの対策を心がけましょう。何か心配なことがあれば、いつでもクリニックにご相談くださいね。

次回も役立つ情報をお届けしますのでお楽しみに!

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