睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)は、言葉の通り、睡眠中に一時的に呼吸が停止する状態です。これは、空気の通り道である気道が一時的に閉塞することによって引き起こされます。
睡眠時無呼吸症候群はお子様や中学生などの思春期でも起こります。
無呼吸は通常数秒から数十秒続き、時には数百回も繰り返されることがあります。これには驚きですよね。人間は1日数時間眠り、その間に数分おきに呼吸が止まると考えれば、最もな結果であるとも言えます。
肥満の方でなくとも顎の骨格や形、のどの奥の形(扁桃腺や口蓋垂が大きいなど)によっては空気の通りが悪くなりやすく、無呼吸の原因となります。また、飲酒や睡眠剤の内服はのどの緊張を緩める作用があり、無呼吸を増加させる可能性があります。
この病気の怖いところは、睡眠中の低酸素や日中の眠気などによるストレスのために高血圧・脳卒中・心筋梗塞などの虚血性肺疾患の発生を増加させることです。糖尿病・高脂血症もしばしば合併し、これらの合併症により突然死される患者さんもおります。
眠っている間の症状(ご両親や兄弟姉妹の方から見た症状)としては、
① 夜間のいびき:睡眠時無呼吸症候群の最も一般的な症状であり、気道の閉塞によって空気が通りにくくなり、鼻や口からの振動音が生じます。
② 眠っている間に目を覚ます:無呼吸のエピソードによって、睡眠中に短期的に目が覚めることがあります。これは本人が気づかないこともありますが、実は睡眠の質を低下させます。
③ 睡眠中の息切れや窒息感:気道の閉塞によって、呼吸が困難になることがあります。これにより、睡眠中に窒息感や苦しさを感じることがあります。他の方から見てうなされていたり、ハァハァ言っていたら注意が必要です。
④ 睡眠中の不安定な姿勢:睡眠中に頻繁に姿勢を変えることがあります。これは、気道を開放しやすい姿勢を探るためです。特に小さな子は、四つん這いで眠ることがありますがこれは特に問題はありません。ただ、授乳中のお子さんなどのうつぶせ寝は窒息する可能性が高いので気をつけてください。
ご自身や子育て中のお子様が睡眠時無呼吸症候群かを簡易的に見てみるスケールがありますので、是非お試しください✨